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「障がい者を会社の戦力に」 250名のうち43名が障がい者社員

2020.07.14/カテゴリ:

アスクルロジスト福岡物流センター

写真=アスクル 日本能率協会主催の「KAIKA Awards 2019」で「KAIKA大賞」を受賞 

 

障害者雇用促進法では、民間企業の法定雇用率は2.2%と定められている。従業員を45.5人以上雇用している企業は、障害者を1人以上雇用しなければならない。この雇用率を大幅に上回るのが、アスクルの子会社のアスクルロジストが運営する福岡物流センターである。


アスクルが障がい者雇用に向き合ったきっかけは、2011年に法定雇用率を満たすため、障がい者雇用を開始したが、短期間で退職してしまったことであった。
その翌年、再び雇用のために特別支援学校を訪問した際に、「働く場所を提供するだけでは続かない。向き合う体制がなければ雇用は上手くいかない」と気づいたという。


そこで、障がい者雇用を慈善活動ではなく、「会社の戦力として育成する」ことを決意し、定着への取り組みを開始した。
代表的な取り組みは、入社前の2か月間にわたる事前実習である。特別支援学校と家族を巻き込み、障がいの度合いや個人の特性をしっかり把握し、本人に適した訓練メニューを反復して学んでいった。そのため、内容は人によって異なる。


棚の見分けがつかずピッキングが苦手な人は、見分け方のレポートを作ることで苦手を克服。

数を数えるのが苦手な人は、電卓を持ち込んで訓練する。これにより、障がい者は入社後に即戦力として働くことができるようになった。


このほか、入社後から毎日、採用担当者・本人・家族との間でやり取りする「コミュニケーションノート」を作成し、フォローしている。
ノートには、本人から就業中の相談ごとや今後の目標、家族から自宅での状況や通院時の情報などが記されている。また、就業時のアドバイスなども行われている。
このように、本人に合わせたプログラムを実施した結果、その過程で他の社員も成長できる風土が育まれ、センター自体の生産性向上につながった。
そして、2012年に特別支援学校から新卒者を採用して以降、毎年採用を行い、現在は同センターの社員250名のうち 43名が障がい者社員である。
法定雇用率は21・4%に達している。 
障害の内訳は、知的障がい8割・精神障がい2割・内部疾患1名。健常者と同じように、同センター内でのピッキングや商品補充・梱包や検品・事務など幅広い業務に従事している。
応募者に対する採用率はこの8年間で 100%を実現。定着率は75%に達し、経験の長い社員はリーダー職に就いて主力として活躍している。

 

障害を持つ社員からは、「仕事内容がわかりやすい」「様々な仕事にチャレンジできるので、上位の職位を目指せる」「相談しやすく、コミュニケーションが取りやすい」との声があがっている。
このように、障がいを持つ人を「戦力」として採用し、定着に向けての取り組みを継続したことが、やりがいや働きやすさにつながっている。

 

 

 

 

 

 

 

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