広がる「物流平準化」の動き
発注の都度納入から生産計画・在庫情報の開示へ

写真=「平準化」によりドライバーの労働時間を年間480時間の削減
食品メーカーのミツカンと、段ボールを中心とした梱包資材の製造・販売を行うレンゴーは、
6月から共同でホワイト物流の実現に向けた取組みを開始した。ミツカン栃木工場で使用する段ボールの物流効率化実験で1日あたりの納入回数を約2割の削減を実証した。実証実験では、ミツカンが栃木工場での生産計画や在庫情報をレンゴーに開示・提供した。レンゴーはミツカンからの情報に基づいて、物流効率を考えた配送計画を作成した。
従来は、ミツカンからの発注に合わせて、レンゴー小山工場からその都度、段ボールを納入。そのため、日によって納入時間や積載量にばらつきがあり、低積載での輸送や配送便数の増加につながっていた。
2019年10月~2020年2月にかけて行われた計3回の実証実験においては、1日あたりの配送便数が平均で5・4便(従来は6・6便)となり、約2割(1日あたり1・2便)削減できた。
また、配送便数が約2割削減されたことにより、トラックドライバーの労働時間が年間480時間減少した。
レンゴーの担当者は、「ミツカン様がホワイト物流に積極的だったことが、成功した大きな要因。双方のメリットや目標を共有することを大切にしたが、ミツカンから生産計画や在庫情報を開示・提供していただくことで、それに合わせた配送計画を立てることができた。
※トラック情報社 物流新時代 提供※