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人材不足により共同配送活発化

2018.12.04/カテゴリ:

書籍と飲料 業種の垣根超えた共配も

「枠組み大きく超えた提携」の動き

写真=キリンビールのホームページより

 

物流業界では人手不足が深刻化しているが、 現在、各荷主企業では共同配送(混載輸送)への取り組みが活発化している。
共同輸送は、集荷場所をひとつにして配送先に頼まれた荷物を配送する仕組みのため、個別に配送を行うことによるコストの増大や荷受け作業を行う配送先の負担を削減できる。
従来は同じ商品のメーカー同士が共同配送に取り組むケースが多かったが、最近では業種の垣根を超えた共同配送を手掛けるところが出て来ている。


いわき市の化学メーカー5社、共同配送 


福島県いわき市に生産拠点を構える化学メーカー5社は共同配送を6月1日から開始した。参加するのはクレハのほか、生産有機合成薬品工業、城北化学工業など4社。
トラックドライバーの不足やそれに伴う運賃の高騰、輸送品質の低下(遅配、誤配、 破損など)などで、荷主にとって近年の物流環境が非常に厳しいものとなっていることが、共同配送に乗り出したきっかけとしている。
いわき市の工業団地に集荷拠点を設け荷主からの貨物を、各工場を巡回して集荷する「ミルクラン輸送」で拠点に集め、埼玉、神奈川の中継地点まで専用便で輸送、 他の地域には路線便で対応する。今後は「混載可能であれば化学メーカー以外の貨物も取り扱う」方針で、様々な業種の荷主の参加を募るという。
また、ミツウロコグループホールディングスは 、ミライフ、三ッ輪産業、三愛石油、橋本産業の4社と、LPガスの配送・充てん事業を関東1都6県で展開する。それぞれの物流子会社を1社に統合し、共同配送の効率を高めるのが狙いで、10 月からの開始を目指す。 
ミツウロコGHD は、これまで一部の地域で実施していた共同配送を拡大し、「枠組みを大きく超えた提携関係」を構築していく必要があると判断。各社の関東エリアの事業所、充てん所を統合し、物流体制の効率を高めて、コスト抑制を目指す。 

 

 

業種の垣根を超えた共同配送も


業種の垣根を超えた共同配送も出て来ている。大日本印刷は3月に、北海道内への書籍の配送に、清涼飲料の物流網を活用し始めた。傘下の㈱トゥ・ディファクトが運営する書籍販売サイトで受注した書籍の配送に、幸楽輸送㈱(札幌市)の物流網を活用する。
清涼飲料を扱う幸楽輸送は、北海道内に5つの物流拠点を持つ。北海道内への書籍は、「MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店」の在庫を幸楽輸送が自社の拠点へ配送。各拠点から購入者の自宅までは外部業者が配送する。従来は同書店から外部の輸送業者を使って出荷していたが、近年の人手不足により、物流業者の負担や配送コストが増していた。 
旭化成では、同業他社に対して化学品の共同物流分野で提携を呼びかけている。社内で検討プロジェクトを立ち上げ、 地区や製品ごとに協業相手を探し、今年度内にも提携先を見つけて協業を具体化する。
同じコンビナート内などで他社の参加を呼びかけるが、各工場を回って化学品を集荷して幹線輸送や顧客への配送を集約することで、効率的な物流を模索する。 旭化成は全国に工場を構えるが、多くは化学産業の集積地に立地・隣接しており、同業他社も少なくない。  
 


顧客からはとても重宝されている


茨城県水戸市の運送会社は、「主に食品の共同配送に取り組んでいるが、荷物の集荷、配送をまとめたことで、会社、利用主の物流費の削減ができるようになった。協力会社の協力により、配達の時間指定を行うこともでき、顧客からはとても重宝されている」と話し、東京都中央区の運送会社は、「医薬品、医療機器を共同配送している。複数の工場や配送センターから出荷される貨物を当社が管理する施設でまとめ、その後効率的に配送を行っている。点在している店舗などへ効率的に配送できている」と話す。
物流コンサルの㈱イー・ロジットの宮野雅則氏は「共同配送をするにはセンター、倉庫の管理が必要なため、一般的な配送よりも配送コストが高くなることもある。また納品先によってはそれぞれ違う部類の荷物を運ぶことになり、それによるトラブルなどの問題もある。しかし、ドライバー不足の中、荷主側もコスト高の傾向にあり、共同配送をすることによって作業効率、車による環境問題の改善することが出来るため、共同配送を行う企業はこれからもっと活発化していくだろう」と話している。


 

 

 

 

 


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