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タクシー・バスの貨物輸送が活発化

2021.08.10/カテゴリ:

タクシーは料理配達バスは貨客混載

タクシー200社以上が運送事業許可を取得


写真=十勝バス ヤマト運輸センターでの積み込みの様子 「カチバス キリン便」としてスタート

 

新型コロナの感染拡大により、タクシーやバスでの貨物輸送が活発化している。売り上げが減少したタクシー会社と飲食店を救済するために、国土交通省は昨年4月から出前などに限り貨物輸送を特例的に認め、10月からは貨物の対象を拡大して特例措置を恒久化した。貨物運送事業許可を取得すれば飲食店の料理だけでなく、「原材料を含む食料・飲料全般」の輸送を可能とした。国交省貨物課によると、一般貨物自動車運送事業許可を取得したタクシー事業者の数と車両数は全国で2020社、9261車両(2月26日時点)。

 

「Ube Eats」で料理配達
百貨店の㈱松屋(東京都)とタクシーのチェッカーキャブ無線協同組合(東京都)は松屋の店員が電話で注文を受け、タクシーで自宅に届ける「御用聞き」サービスを昨年11月から行っている。
注文を受けると、店員が客の好みや旬に合った食材を選び、その日のうちにタクシーで自宅まで届ける。百貨店では新型コロナの影響で買い物を控える年配客が増え、インターネットが苦手な人向けに同サービスを始めた。
配送料は10キロまで3300円。
オリエント交通㈱(山口県宇部市)は「Ube Eats(ウベイーツ)」という名称で料理配達を行っている。料理配達が軌道に乗ってきたことから、スマートフォンの専用の注文アプリを作った。
利用者がアプリで料理を注文すると、タクシー会社と飲食店に注文内容が通知される。
 

料理配達は乗務員のモチベーションアップに
昭和タクシー㈱(福島県二本松市)は昨年4月から、飲食店から商品を受け取り利用者へ届ける「テイクアウトタクシー」を運行させている。また、1月に一般貨物自動車運送事業許可を取得した。
安斎文彦社長は、「現在の1日の注文件数は5~10件と少ないが、タクシーが料理配達を行っていることを知ってもらうために、商工会議所と割引キャンペーンを実施した。長引くコロナ禍において認知度が高まれば、もっと多くの注文が入るのではないか。また、新型コロナの影響でタクシー利用者が減少しているが料理配達は乗務員のモチベーションアップにもつながっている」と話している。
バスによる貨客混載も全国各地で活発化しつつある。兵庫県三田市北部の山間部で、神姫バス㈱(兵庫県姫路市)が1月から週に2回、乗客と地域の青果物を一緒に運ぶ「貨客混載」の実験を始めた。
新型コロナの影響で経営が厳しさを増す中、生産者やJAと連携し新たな収益を確保する狙い。車両は2台分の車いす固定スペースがある大型ノンステップバスで運行し、車いす1台分のスペースと一部の座席に青果物を積み込む。
同社の三田営業所の担当者は、「高齢の生産者は運転に不安があるため青果物を作りたくても作れない。JAは直売所までの輸送手段の確保や午後からの品薄解消が課題。神姫バスは人口減少やコロナ禍で乗客が減り路線維持が課題となる中、貨客混載で3者の課題を解決したい」と話す。

バス会社で宅配事業を開始
バス会社で宅配事業を始めたところも出てきている。 
十勝バス㈱(北海道帯広市)は新型コロナ感染拡大の影響によるバス事業収入の減少を補うため、宅配事業に乗り出している。
ヤマト運輸ではネット注文商品のうち、対面の受け渡しにこだわらない「置き配」が可能な貨物について全国の業者に委託。十勝バスはヤマト運輸から業務委託を受け、軽貨物自動車1台で1月25日から業務を開始した。エリアを絞って1日30個程度を配達しているが、将来的には配達区域や配送品目を広げ、増車し新たな事業の柱にしたい考えだ。
国土交通省貨物課の担当者は、「乗合バスによる貨客混載は、過疎地など乗客の少ない地域で活発化し、タクシーでの料理配達は、許可が下りると恒久的に行えるようになり、多くのタクシー会社が申請している。新型コロナや人口減少が経営に影響を及ぼす中、バス・タクシー事業者は旅客事業以外での収益の確保が求められている。ただし、どちらも本来の『地域の足』としての役割を第一優先にし、その上で、物流事業者や生産者、飲食店と連携し、より利便性の高いサービスを展開することが望ましい」と話す。

 

 

 

 

 

 

 

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