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ドラッカーの教えをドライバーが学ぶ

2022.10.06/カテゴリ:

致知人間向上セミナー

「解決方法を考えていける風土に」

川端運輸

 

川端運輸㈱(川端章代社長、奈良県大和郡山市、30人)では、昨年から毎月、人間学を学ぶ月刊誌「致知」(ちち)を教材として利用した人間力向上セミナーを開いている。セミナーでは、社長、ドライバー、事務員、社外からの参加希望者が集まり、テーマに合わせた教材のページを音読し、その内容についての感想を述べていく。

 

 

 

ドラッカーの教えに触れる

 

 4月2日に開かれたセミナーでは到知4月号の「第37回仕事と人生に生かすドラッカーの教え」の内容に触れた。ドラッカーは、「マネジメントの父」と呼ばれる経営学者。ドラッカーの教えを通じて、働くことの真の意味についてというテーマで参加者が発表を行なった。

 

意見発表では次のような意見が出た

 

 「顧客に満足してもらうためには、お得意先に安全に確実に荷物を運ぶという目標をしっかり持って仕事をすることが大事だと思った。組織の一因として役に立てるよう、これからも成長していきたい」

 

 「厳しい現状の中でお金を稼ぐだけでなく自分を磨くという姿勢が大事。後ろに気を配りながら前に進むのは大変だが、自分の志を行動目標として掲げ、後輩に何かを残していける先輩になりたい」

 

 「自分一人では生きていけないし、組織は人が協力することで成り立っていると思っている。いろんな人がいる世の中で貢献し、勉強し、成長していくことが働くことだと思った。社会の中で働くことで生活させてもらえているという感謝の心を忘れてはいけない」

 

 「ドラッカーのように大きな目標とビジョンを持って自分の道に進もうとするのは大変だなと思った。大きな目標だけを目指して努力するのは難しい。小さい目標を立てて少しずつこなしていくのが自分には合っていると感じる」

 

 「子供が大人になるまではがむしゃらに働いていたが、一人娘が社会人になったことで今までよりも心に余裕ができるようになった。働く理由が見えやすくなった今、後輩に仕事を継承していくことを目標にしようと思っている。目標を設定したことで働く意味がはっきりしたように感じる」

 

 「働く意味は人それぞれあると思うが、仕事は相手があって初めてなりたつものであることは皆変わりない。つい自分さえよければという弱い心が出そうになるが、このエネルギーをもっといい方向に使えるように、今後も勉強していきたいと思う」

 

 「自分の働く目標について、勉強会に参加することで掘り下げることができた。『人は人らしく』をモットーに、人生の経営者である顧客をより支えていけるようになりたい」

 

 

自分の考えを伝えるいい訓練になっている

 

 開始直後の去年は社員全員を集めて3回ほど行っていたが、希望者参加型に変更。参加希望者は回数を重ねるごとに増えている。

 川端社長は、「男性ドライバーは感情表現が苦手な人が特に多いので、このセミナーが自分の考えを伝えるいい訓練になっているのではないかと思う。教材を正しく読むために漢字を事前に調べている参加者もおり、知識を増やすきっかけにもなっている。また、参加者一人一人に毎回考え方や目標を発表してもらうことで、普段知ることの出来ない社員の姿を見ることが出来る。

 社員同士で考え方を共有できる場ができたことで、一人の失敗に対して先入観なしでアドバイスやフォローを行える空気ができあがってきた。組織には、失敗を責めるのではなくチームで一緒に解決方法を考えていける風土が大切です」と話している。

 

 

 


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