作業マニュアルを動画化
えびの興産
問い合わせ、受注率増加、人材確保にも
えびの興産㈱(吉留隆一社長、大阪府四條畷市)の倉庫事業部の杉野敦司さんは、現場の作業手順を説明した動画を「教育チャンネル」としてYouTubeに投稿している。書面での作業マニュアルや手順書を動画にすることで、新入社員や未経験の社員に対してより分かりやすい教育ができるのではないかと考え、2020年12月に動画の投稿を開始した。

えびの興産 YouTubeチャンネル
杉野さんは勤続25年で現在46歳。トラック運転手として入社したのち、倉庫事業部へ配属となり、現在、倉庫・工事関係の事業の長を務めている。
動画投稿にあたり、まずは動画集めから始めたが、社員に動画の撮影を依頼するため、自身のやりたいことを伝えて協力を求め、また、カメラも自身で購入し、とりあえずやってみることから開始した。
動画の編集スキルは全くなかったため、動画投稿開始の1カ月前からYouTubeを視聴して編集のテクニックを独学で勉強したという。
動画は、トラック整備関係、工事作業、電気工事作業、フォークリフトなど社員が業務内で活かせる内容。動画の長さは10分以内におさめ、小さな音でもわかるようにテロップをつけたりするなどの工夫も凝らしている。
再生回数の多い「ボルトのコーキングのやり方」
中でも、ボルトのコーキングのやり方は25万回再生、様々な電線の剥き方は13万回再生された。トラックのタイヤチェーンの巻き方やフォークリフトの点検の仕方については社員以外の人からも多く視聴されている。
YouTubeを始める前と比べ、問い合わせが最大15倍まで増え、仕事の受注率も28%になったという。また、YouTubeでの社員募集を見て面接に来た人も増えており、現在、チャンネル登録者数1万人を目指している。
※トラック情報社 物流新時代 提供※