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「空飛ぶクルマ」で宅配は可能か

2023.08.08/カテゴリ:

「空飛ぶクルマ」で宅配は可能か

大阪・関西万博で運航

人が乗り、電動で垂直離着陸が可能

 

 

 

万博での飛行を計画している「SDー05型」イメージ(写真提供=スカイドライブ)

 

「空飛ぶクルマ」の動きが活発になってきた。丸紅は3月14日、米リフトエアクラフト社が開発・製造する、「空飛ぶクルマ」の1人乗り電動垂直離着陸機「ヘキサ」を使い、上下飛行や旋回飛行など複数の飛行パターンを有人で行う実証飛行を大阪城公園内野球場で実施したと発表した。

 

屋外スペースでパイロットが搭乗し、操縦する「空飛ぶクルマ」を飛行させるのは、日本で初めて。

また、2025年大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)は2月21日、来場者の移動手段として活用する「空飛ぶクルマ」の運航事業者に、ANAホールディングス、日本航空、大手商社の丸紅、新興企業の㈱SkyDrive(スカイドライブ、愛知県豊田市)を選定したことを発表した。スカイドライブは機体を自社開発し、他の3社は海外メーカーの機体を使う。

 

空飛ぶクルマとは、世界各国で開発が進む次世代の航空機。ヘリコプターとは異なり、エンジンで動くのではなく「電動」だ。複数のプロペラを持ち「自動操縦」「垂直離着陸」が可能で、従来の飛行機のような滑走路が要らない。

現時点では緊急時の操作などで操縦士が必要(免許の詳細は協議中)だが、将来的には操縦士不要の自動運転を目指す。空を飛ぶ仕組みはドローン共通する部分は多いが、一般的にモノの輸送用途など人が乗らないタイプのをドローン、人が搭乗することが可能なタイプを有人ドローンや「空飛ぶクルマ」と呼ばれている。

 

スカイドライブは2018年に設立、2020年8月、日本で初めて空飛ぶクルマの公開有人飛行試験を実現した。

同社が万博での飛行を計画する機体「SD‐05型」は操縦士を含む2人乗りで、全長・全幅ともに9・4m(プロペラ含む)で、バッテリーを動力源とし、12 基のモーター・プロペラで駆動し、時速100㎞で飛ぶ。

実運用航続距離5~10㎞。遊覧や観光、救命救急、エアタクシー等の用途を想定している。機体価格は未定だが1億円程度が見込まれているが、生産機数が増えれば下げていける想定だ。

 

スカイドライブの担当者は、「将来的には、コンビニの駐車場などで離着陸できる2人乗り世界最小クラスの機体を目指す。2030 年以降は飛行距離約20㎞を実現し、現在の交通手段では早くとも20~40分程度かかるところを、5~10分程度で到着できることを目指す」と話している。

 

現在、ドローンを使った荷物の運搬は実用化に向けて各社が動き出しているが、空飛ぶクルマで人が乗って荷物を運搬(宅配)するといった話は出てきてない。

 

空飛ぶクルマが物流において活用される可能性について、ヤマト運輸は特にコメントを出していないが、スカイドライブの担当者は空飛ぶクルマが物流において活用される可能性について、「空飛ぶクルマは人を運ぶことを前提に開発しているが、将来、購入されたお客様がそのように活用される可能性はありえるのではないかと思われます」と話している。

 

 

 

 

 

 

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